木曽谷の玄関口、木曽福島の素朴なお菓子

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更新日:2023/02/25

木曽と言えば。。。

長野県の木曽地方と言えば、御嶽山が有名ですね。“夏でも寒い、よいよいよい~”と木曽節にうたわれる、日本で2番目に高い3067メートルの山。山岳信仰の山として今でも夏になると白衣の御岳講の人々が杖を片手に登っています。

さて、この御嶽山の山麓の開田高原では、昼夜の寒暖差が大きく、霧が発生することも多いとか。このような気候と火山灰の土壌を生かして、香りが高い上質なそばができるという事で、名物になっています。

木曽の名産、そばを活かした素朴なお菓子、そば饅頭

そばの風味を存分に生かした木曽の代表的なお菓子がそば饅頭。そば粉を使って手で練って仕込んだ薄い皮とあっさりとした小豆餡がベストマッチ。ほんのり上品なそばの香りが餡を包み込んでいます。木曽川沿いに古くからお店を構えるお菓子司田ぐちでは、10個1,250円で販売されています(2023年2月現在)。

また、同じくそばを使ったお菓子としてそばの葉カステラもあります。木曽ではそばの葉が昔から食べられていたそうで、そばの葉とそばを入れて焼き上げたカステラもほんのりそばの風味が楽しいお菓子です。

そばだけじゃない、木曽の恵みを生かしたお菓子

その他にも、ほうば巻きも名物の一つ。ほうば、というのは、朴(ほう)の木の葉のこと。岐阜高山で有名な朴葉味噌はこの葉の上に味噌や野菜を載せて焼いたものですね。とても大きな葉で、1つの枝の先に5~6枚もの葉っぱがついています。餡を餅でくるんだ餅菓子をこのほうばの若葉で包み、蒸しあげたのがほうば巻き。柏餅の柏の葉の代わりに朴の葉が使われているのを想像していただくと分かりやすいかもしれません。朴の葉の良い香りがするお祝い用のお菓子です。

いずれのお菓子も賞味期限が短く、そば饅頭は4日、カステラは10日、そして、季節商品で5月中旬から7月下旬までしか販売されていないほうば巻きは3日の賞味期限。もし木曽地方を旅する機会があれば、ぜひ味わってみてくださいね