シャンパン?スパークリング?違いをおさらいしておきましょう!

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更新日:2023/05/13

シャンパンと名乗れるのはフランスシャンパーニュ地方で造られたもののみ

ご存じの方も多いと思いますが、シャンパンと、他のスパークリングワインには明確な違いがあります。簡単に言うと、スパークリングワインは、泡のあるワインの総称。シャンパン(シャンパーニュ)はいろいろなスパークリングワインの中の1つです。

スパークリングワインの頂点に立つシャンパンと呼べるのは、「フランスのシャンパーニュ地方で、フランスのAOC法(原産地呼称管理法)という法律で決められた条件に則って作られたもの」と決められています。その条件の1つが瓶内二次発酵という手法。一次発酵を終えたワインを瓶に詰め、糖と酵母を加えて栓をします。そして、瓶の中でゆっくりと二回目の発酵を進めます。この方法によりブリオッシュのような香りや複雑性、きめ細かい泡が生まれるといわれています。とても手間と時間がかかる方法なので、シャンパンが高くなってしまうのも無理からぬ事かも。

 

 

 

シャンパンと同じ手法で製造されたスパークリングワインなら、同様の複雑性が期待できる

シャンパーニュ地方だけでなく、他の地域でも瓶内二次発酵でワインを作っています。例えば、フランスで瓶内二次発酵でスパークリングを作っても、シャンパーニュ地方でなければシャンパンとは呼べません。そのようなワインはクレマンと名乗ることができます(こちらもAOC法に則って製造する必要があります)。クレマン・ダルザス、クレマン・ド・ブルゴーニュなどですね。クレマンはシャンパンに比べると熟成期間が短いものが多く、味わい的には軽やかなものが多い印象です。

イタリアではフランチャコルタ、スペインではカヴァなどがシャンパンと同じ方式で作られており、特にカヴァなどはシャンパンより普段使いできるお値段ですから、ブリオッシュ香などの複雑性がお好きな方は参考にしてくださいね。

 

 

果実感やすっきりした味わいを楽しみたいなら

私は瓶内二次発酵をしたトラディショナル方式で作られたタイプが好きなので、つい熱が入ってしまいましたが、それ以外の方式(シャルマ方式やトランスファー方式)で作られたスパークリングワインもおいしいものがたくさんあります。発酵時間や空気との接触が違うので、フルーティーなフレッシュな果実の味わいが強めなのが特徴です。暑い夏の日はすっきり果実感の強いスパークリングをキンキンに冷やしてのどを潤したいですね!