スイスのチーズと言えば…グリュイエールが一押しです。

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更新日:2023/01/29

スイスで一番有名?グリュイエールチーズ

グリュイエールチーズは私の好きなチーズトップ5に確実に入ります。スイスで無殺菌の牛乳から作られるハードチーズで、エメンタールと並んでスイス2大チーズと言われます。グリュイエールの特徴は、ナッツのようなコクとうまみ。熟成期間が短いものだとあっさりした味わいですが、私は熟成期間が長い、人によっては「臭い」と思うかもしれない、強い特徴のタイプが好みです。

間違いないグリュイエールを選びたいなら、AOP(保護生産地証明)が目印になります。スイス連邦農業省が厳しい生産地基準、工程基準、品質基準に適合すると認めたのがAOPチーズで、味のマイルドな順番にダルパージュ(アルパージュ)、クラシック、リザーブとなっています。

400ℓもの生乳から35㎏の円盤状のチーズが作られます。5カ月~長いものでは24カ月にも及ぶ熟成期間中に何回もひっくり返し、塩水で洗い…と繰り返します。その丁寧な製法があのおいしさを生み出すんですね。

小高い丘に城を擁するグリュイエール村でフォンデュを!

グリュイエールはスイスの南部のフリーブール州の村の名前で、その地方が原産のチーズがグリュイエールチーズです。グリュイエール村の小高い丘の上にはグリュイエール城があり、その城に続く道沿いにはチーズフォンデュを食べさせるレストランが並んでいます。

フォンデュの代表的なレシピは、グリュイエールとエメンタールを2:1の割合で使ったもの。レシピブックに載っているのもほとんどこのレシピです。でも実は、スイス南部のヴォー州やフリーブール州などではグリュイエールとヴァシュランというチーズとを半々に合わせたモワティエ・モワティエ(半々)というレシピや、アッペンツェル地方ではアッペンツェルチーズをアクセントに加えるなど、地域ごとにいろいろな組み合わせがあるんですよ。フォンデュは白ワインに溶かして作るので、基本的には合わせる飲み物は白ワインとされています。ビールなどを飲んでいると、おなかの中でチーズが固まって苦しいよ!といわれます。また、前菜はヴィアンド・セシェ(ドイツ語ではビュンナーフライシュ)というドライビーフのスライス一択!とか、パンをチーズの中に落としてしまったら、グループにワインを1瓶ふるまうとか、いろいろなご当地ルールがあるようですよ。

ぜひ本場でフォンデュ召し上がってみてくださいね